サーバーインスタンスとは?種類やインスタンス構築について解説

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サーバーインスタンスとは?種類やインスタンス構築について解説

サーバーインスタンスとは?種類やインスタンス構築について解説

インスタンスとは

サーバーインスタンスを説明する前に、まずは「インスタンス」について説明していきます。

インスタンスは英語が語源

インスタンスとは、英語の「instance」を語源とするIT用語です。
主にプログラマーが「オブジェクト指向言語」を使用する際に使われるシステムであると同時に、OSを乗せた仮想サーバーとしての意味もあります。

オブジェクト指向言語におけるインスタンス

オブジェクト指向言語とは、JAVAなどの抽象的なプログラミング言語のことです。
プログラマーは、抽象的なプログラミング言語を実体化させ、実際に利用できるようにする必要があります。
その実体化に、よく使用されるのが「オブジェクト指向言語におけるインスタンス」です。

オブジェクト指向言語などの抽象的なプログラミング言語は、「クラス」という設計図に当たるものを、プログラムの中で実現化させて実行します。
そして、この実行したプログラムこそが「インスタンス」なのです。

「クラス」には実体がなく、その実体がないクラスを実体化させたもの=インスタンス、と考えると分かりやすいと思います。

仮想サーバーにおけるインスタンス

インスタンスには、クラウド上に新しく設計された仮想サーバーという意味もあります。

現在のクラウドでは、1台の物理的サーバーに、仮想化技術を使用して複数のOSを搭載させて、それぞれをサーバーとして稼働させることができます。
本来であれば「実体がない」OSを、実体があるものとして稼働させるため、形は違えど、オブジェクト指向言語におけるインスタンスと意味合いは同じと考えられます。

インスタンスとは、「実体化した何か」と考えると、分かりやすいかもしれません。

サーバーインスタンスとは

サーバーインスタンスとは、単一ノードのアプリケーション上で稼働する、単一のJAVA仮想マシンを指す言葉です。
また、アプリケーションやサーバー上における実行環境の単位としても使用されます。

サーバーインスタンスには、以下の3つの種類が存在します。

スタンドアロンサーバー

管理用のPCに制御されていない、独立したサーバーのことです。
ネットワークには接続されていますが、独立したインスタンスなので、設定は他のサーバーやインスタンス、クラスタとは共有されません。

共有サーバーインスタンス

スタンドアロンサーバーとは異なり、設定が他のサーバー、インスタンス、クラスタと共有されるインスタンスです。

クラスタ

クラスタとは、アプリケーションやリソース、設置情報を同じくするサーバーインスタンスの集まりです。
クラスタを使用することで、複数のインスタンス間での負荷が分散され、ロードバランスが容易になります。
これにより、インスタンスレベルのフェイルオーバーが実現され、高可用性の取得が可能です。

サーバーインスタンス作成のメリット

以下では、複数のサーバーインスタンス・クラスタを作成することで得られる、メリットを紹介します。

アプリケーションの隔離

複数のサーバーインスタンスを作成することで、各サーバーインスタンスに個別にアプリケーションを配置できます。
設定は、サーバーインスタンスごとに保存できるため、複数の設定の同一アプリケーションを使用したいときに便利です。
また各サーバーインスタンスは、別の仮想マシン上で実行されるため、一つのアプリケーションに問題が生じても、他のアプリケーションに影響を与えないこともメリットです。

クラスタリング

クラスタリングとは、ある集団を何らかの法則によって分類することを意味します。
複数のサーバーインスタンスを使用することで、負荷の分散やフェイルオーバーが可能です。

各サーバーインスタンスに、同じアプリケーションを配置し、それらを一つのクラスタへ追加します。
そしてWebサーバーコネクタで負荷分散を自動的に管理させることで、一つのサーバーインスタンスが停止しても、他のサーバーインスタンスを稼働させることができます。

これにより、システムのパフォーマンスの安定性を最適化することが可能です。

インスタンス作成までの流れ

インスタンス作成をサポートしているクラウドサービスは、いくつが存在しますが、その多くはWeb上でインスタンスを管理・設定できます。
どのクラウドサービスを利用するかで、詳しい手順は異なりますが、ここではAWSを参考に手順を説明していきます。

クラウドへ登録する

インスタンスの作成には、クラウドへの登録が必須です。
基本的にクラウドサービスでは、従量課金制を採用しており、使った分だけの料金支払いとなります。

また一部のクラウドでは、一定期間無料でサービスを利用できるケースもあります。
試しにインスタンスを作成したい、という場合は、こういった無料サービスを利用してみるのも一つの手です。

クラウドの管理画面にログインする

まずは、各クラウドの管理画面へログインし、コンソールを開きます。
そこの「Amazon EC2 ダッシュボード」にある「インスタンスを起動」をクリックし、Amazonマシンイメージを選択します。
そこから「インスタンスタイプ」を選択し、「確認と作成」をクリックします。

またインスタンスの作成には、キーペアが必要です。
あらかじめキーペアを作成して、保存しておいてください。

インスタンスに接続する

上記しましたが、インスタンスへの接続には「キーペア」が必要です。
インスタンス作成時は、デフォルトでアカウントが一つ設定されおり、そのアカウントとキーペアで認証することで、ログインをします。

サーバーインスタンスの管理

サーバーインスタンスは、リスクヘッジやシステムテストに役立つ、非常に有効なシステムです。
しかしクラウド初心者やIT知識が豊富でない人には扱いにくく、たとえ作成しても使いこなせないケースが多いです。

ならば、いっそのことクラウドの運用を含めて、アウトソーシングしてしまうのも一つの手です。

世の中には多くの代行サービスを提供する企業があります。
サーバーインスタンスの管理・運用を含めた代行サービスを選べば、作成したサーバーインスタンスを有効に活用してくれるでしょう。

おすすめの代行サービス

サーバーインスタンスの有効活用を考えるのであれば、なるべくサービス範囲が広いものを選ぶと良いでしょう。

当社が提供するサービス「デジテラス」は、クラウド環境構築からシステム移行、その後の運用に至るまで、一貫して行うフルマネージドサービスです。
クラウドの一部だけを運用代行するサービスは多いですが、「デジテラス」のように、全てを一貫して行うサービスは、そう多くはありません。

まとめ

サーバーインスタンスやクラウドに関する知識や技術を持つ人材は限られています。
そのため、社内のIT全般を任せられる人材を採用するには、コストが非常にかかります。
ならばいっそ、他社へアウトソーシングした方が低コストで済むケースも多いです。

特に「デジテラス」のように、構築から管理を含めて一貫して代行を行うサービスであれば、面倒もなくクラウドの「旨味」だけを享受することも可能です。
サーバーインスタンスを始めとする、クラウド管理や運用にお悩みの方は、ぜひ「デジテラス」導入を検討してみてください。