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SLAとは?クラウドサービス導入時にチェックしておくべきポイント
2021年11月24日
SLAとは?
SLAとは「Service Level Agreement」の略で、日本では「サービス品質保証」「サービスレベル契約」などと訳されます。
主にITサービス分野で使用される、ユーザーとサービス提供者の間で「保証するサービス内容・責任範囲を細かく規定し、それを満たせなかった場合はどうするのか」までを定めたものです。
簡単に言えば、ユーザーとサービス提供者が、サービス内容と保障内容、そして規則を破った場合のペナルティについて交わされた契約書が、SLAです。
SLAの検討ポイント
SLAはサービスを明確化したものですが、それに合意するためには、一体どのような点に気を付ければいいのでしょうか。
以下では、IaaSサービスにおいて、具体的に気を付けるべき検討ポイントを紹介していきます。
サービスの持続性
そのサービスが、どの程度の期間継続されるのかを予想しておきましょう。
サービスのリリース期間・メンテナンス作業などが予想より早く終わってしまえば、自社に大きな損害を与える危険性があるからです。
サービスの持続性を確認するポイントとして、アプリケーションの動作保証、SLAの定義、不具合・メンテナンス対応、サービス停止が告知される時期などをチェックすると良いでしょう。
バックアップデータ保存
パブリッククラウドサービスでは、バックアップは基本的にサービス提供者側に依存します。
そのため、バックアップデータの保存の有無は、必ず確認するようにしてください。
OSの動作保証マイグレーション
IaaSサービスは、安定したOSの動作環境であることが望まれます。
また既存のシステムと、クラウドサービス間の移植性の高さも重要です。
これらを確認するには、ベンダーから動作保証を受けているかどうか、既存システムのマイグレーション、仮想サーバーのインポートが可能かなどをチェックすると良いでしょう。
性能保証
パブリッククラウドは、ひとつのリソースを複数のユーザーで使用するため、高負荷によるパフォーマンス低下の危険性があります。
そういったパフォーマンス低下や性能保障について、どういった対処を取っているかを確認します。
具体的には、ハードウェアの選定基準や拡張制限、時間帯による負荷対策などについてチェックすると良いでしょう。
運用関連
運用問題は、オンプレミスだけでなく、クラウドにおいても重要な課題です。
リソースの稼働状況の監視や枯渇予知・通達機能の有無、障害発生時の利用者への通達内容、またヘルプデスクの内容なども確認しておくと良いでしょう。
契約関連
契約のしやすさやサービスの開始のしやすさは、サービスを利用する上で重要な決め手になります。
柔軟かつスピーディな対応は、サービスの使い勝手に大きく影響するからです。
例えば、契約の申込み手段や契約者の制限の有無、損害賠償の規定、最小契約の単位や期間などを確認しておくと、分かりやすいでしょう。
セキュリティ
多くのクラウド・クラウドサービスは、最低限のセキュリティを満たしていると考えられます。
しかし、他サービスと比べて、どのようなセキュリティ対策を行っているか、またそのセキュリティ対策が、自社にマッチしているかなどを確認しておくとより良いでしょう。
利用者が遵守すべきセキュリティ対策や監査法人に対する対応、セキュリティ攻撃への対策・対処、ペネトレーションテストの実施の有無などを、確認しておいてください。
SLAはクラウドサービス選択の重要な基準
クラウドサービスを選ぶ上で、SLAが設定されているかどうかは重要な指標となります。
なぜならSLAが設定されているか否かで、サービスの質や保証が全く異なるからです。
クラウドサービスの採用を考えているのであれば、SLAが設定されているかどうかは、必ず確認するようにしましょう。
当社が提供する「デジテラス」も、SLAが設定されています。
当サービスは、クラウドの構築からデータの移行、運用、監視に至るまで、お客様の大切なシステムを24時間365日しっかり監視するサービスです。
デジテラスのSLA
デジテラスに設定されているSLAの一例として、障害発生時の報告・連絡があります。
障害発生時の連絡所要時間は、アラーム検知から1時間、報告は初期連絡から3時間を要します。
上で紹介したように、障害発生時の連絡の有無は、SLAの重要な検討ポイントです。
障害発生時に迅速な連絡・報告が可能なのは、24時間365日有人監視を行う「デジテラス」だからこそできるサービスといえるでしょう。
OCI(Oracle Cloud Infrastructure)のSLA
デジテラスは、OCI(Oracle Cloud Infrastructure)を基盤としたサービスです。
そのため、上記SLAに加え、OCIのSLAも含まれています。
OCIでは、パブリッククラウドでは一般的な「可用性」に加えて、「管理」「性能」にもSLAが設定されています。
可用性のSLA
可用性とは、システム障害で停止させることなく、稼働し続ける指標のことを指します。
可用性のSLAとは、所定のサービスの稼働率を計算して、その結果が一定数以上であることを保証するものです。
例えば「Block Volume」「DNA」「Health Checks」では、可用性SLAは99.99%、「API Gateway」「Autonomous Database」でも99.95%あります。
システムである以上、稼働率100%はあり得ないことです。
それを踏まえて考えると、これらの数値は非常に高いといえるでしょう。
管理のSLA
管理のSLAとは、管理APIの稼働率を保証するものです。
管理APIとは、クラウドやエンタープライズに対して、アプリケーション・データなどを接続するAPIを配布・制御・分析するプロセスを指します。
例えば「Block Volume」「Compute」「Database Cloud Service」の管理SLAは99.90%、「Database Exadata Service」に至っては99.90%になります。
いずれも非常に高い数値であることが分かります。
性能のSLA
性能のSLAとは、例えばディスクの場合ならIOP(1秒あたりに処理できるI/Oアクセス数)を保証するものと考えると分かりやすいと思います。
ネットワークの場合であれば、ネットワークスループットを保障するためのものです。
まとめ
SLAは、クラウドサービスの「品質保証」のようなものです。
そのため、クラウドサービスを選ぶ際は、必ずSLAの有無を確認しておきましょう。
当社の「デジテラス」は、OCIを基盤としたサービスで、サービス内容だけでなく、高い信頼性も選ばれる理由のひとつです。
クラウド移行やサーバー監視でお悩みの方は、ぜひ「デジテラス」をご検討ください。
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