OCIとは?サービスの特徴や他社との違いなど詳しく解説

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OCIとは?サービスの特徴や他社との違いなど詳しく解説

OCIとは?サービスの特徴や他社との違いなど詳しく解説

OCIとは?

OCI(Oracle Cloud Infrastructure)は、Oracle社が提供するクラウドコンピュート・サービスです。
高い性能と安全性を併せ持つベアメタルマシンを1CPUから利用できます。
従来のIaaSとオンプレミスの優れた部分を統合させた次世代IaaSで、オンプレミスのメリットである高いパフォーマンス性とハードウェアの専有性が、IaaSにおいても実現可能です。
そのためデータセンターの設計を最適な形へ再構築すれば、従来のIaaSでは叶えられなかったハイパフォーマンスが実現します。

OCIの特徴

OCI(Oracle Cloud Infrastructure)の特徴としては、以下の5つが挙げられます。

・エンタープライズ・ワークロードの移行が非常に容易
・高性能と低コストによる、最適な費用対効果
・追加料金なしであらかじめ組み込まれているセキュリティ
・ハイブリッド・クラウド戦略の完全なサポート
・自立型サービスによる、簡略化された管理

エンタープライズ・ワークロードの移行が非常に容易

OCIの特徴として、クラウドへの移行の容易さが最初に挙げられます。
ほとんどの大規模クラウド・プロバイダーは仮想マシンモデル上に設計され、コンピュートハイパーバイザーとオーバーサブスクライブされたネットワークを介して共有されます。
そのため多くのエンタープライズ・アプリケーションは、クラウドへの移行が難しくなります。
しかしOCIはエンタープライズ・アプリケーションの要件を満たす、主要なクラウド技術を用いて設計されました。
そのため従来に比べてクラウドへの移行が非常に容易です。

高性能と低コストによる最適な費用対効果

OCIは超巨大企業であるOracle社が提供するサービスでありながら、他社のクラウドと比較して非常にリーズナブルです。
最高レベルの性能と可用性、後発のメリットであるリーズナブルさを併せ持つOCIは、非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。

追加料金なしであらかじめ組み込まれているセキュリティ

多くのパブリック・クラウドでは、アプリケーションの規模や機能が大きくなるにつれてセキュリティが追加されていきます。
そのためアプリケーションの機能や大きさによっては、追加料金を支払うことも少なくありません。
OCIはアプリケーションの移行・構築段階から、セキュリティをコア・エクスペリエンスとして設計しています。
セキュリティ・ツールのほとんどが、環境の一部として無償で提供されているのです。

ハイブリッド・クラウド戦略の完全なサポート

OCIでは、Oracle社のハイブリッド・クラウド機能を、場所を問わずに提供しています。
以下4種類のハイブリッド・クラウドに対応しているため、コストを削減しながらデータ管理やリスク分散の確保が可能です。

OCI public region

ハイパースケール・クラウド・リージョンに対応したパブリッククラウドです。
パブリッククラウドは、デプロイメントサイズが大きいほど提供できるサービス数が広がります。
反面、構築コストが掛かり、設置場所が限定的になることが難点です。
こうした状況の中、コントロールプレーンとデータプレーンの統合により、オペレーションを分離したハイパースケール・クラウド・リージョンが求められています。

OCI public regionは、エンタープライズユーザーが必要としているディザスタリカバリに対応できるよう体制を強化しています。
また日本でも東京・大阪のデュアルリージョンに加え、東京にAzure Interconnectを用意しているため、大規模なデプロイメントにも対応可能です。

Oracle Roving Edge Infrastructure

耐久性・拡張性のあるポータブルであり、ネットワークが完全に切断された状態でも運用可能なクラウドです。

同様のサービスはAWSのSnowball EdgeやマイクロソフトのAzure Stackなどが挙げられますが、Oracle Roving Edge Infrastructureは病院や工場、船舶や災害現場などでの利用を見込んでいます。
そのためネットワークが完全に切断されている状態でも、低遅延で高性能なデータ処理・カスタムアプリケーション稼働が可能です。
またネットワーク接続時にはオブジェクトストレージと自動同期するため、面倒な移行作業も必要ありません。

他社サービスと比べて、ストレージ容量やOCPC、GPU搭載など性能面で優れていることも特徴です。

OCI Exadata Cloud@Customer

重要なオラクル・データベースを簡単にクラウドへ移行できるサービスで、2021年1月にNTT西日本が導入したことで知られます。
Exadataをクライアント先のデータセンターで展開でき、パブリッククラウドの運用性・柔軟性・性能を実現できます。

またクラウド上でAutonomous Databeseを起動させ、自律化したデータの管理・高速なOLTP・データウェアハウスなどの実現も可能です。

OCI Dedicated Region

こちらは日本Oracle社しか提供できないハイブリッド・クラウド環境です。
オラクル社がリージョンで提供できるOCIの機能全てを、クライアントのデータセンターに展開できます。
これによりデータ主権やセキュリティといった問題を解消しつつ、パブリッククラウドのメリットを余すことなく活用可能です。

自立型サービスによる、簡略化された管理

Oracleが長年にわたり培ってきたデータベースとエンジニアドシステムによるハードウェアの自動化、そしてAIや機械学習を組み合わせることで実現した機能です。
以下のような機能を、自動実行します。

・新しいデータベース
・コンピュート・インスタンスのプロビジョニング
・ユーザー、アクセス構成
・サービスの暗号化
・オンライン・パッチの適応と更新
・リソースの拡張
・パフォーマンス、チューニング

これらの機能が自動化されることで、人的エラーのリスク・コストの軽減が可能です。

まとめ

OCI(Oracle Cloud Infrastructure)は豊富な機能を持つクラウド・サービスです。
そのため、初めから全てを理解することは困難といえます。
まずは大枠を理解できるように、OCIの説明と主だった特徴について紹介しました。

機能別の詳しい説明などは別の記事でしていきますので、そちらを参考にしていただければと思います。